バイオメカニクス

バイオメカニクスというのは、生物、生体のバイオ と力学、機構の意味のあるメカニクスの造語で あり、生物、性能の機能や運動における、機構や メカニズムを自然科学的に分析、研究する分野 です。科学的には、総合領域とか複合領域に 属し物理学や生理学、解剖学などのほかの 基礎科学に立脚した応用領域として位置づける ことができます。その中でも、スポーツに関連する 分野をスポーツバイオメカニクスと呼び、さまざまな スポーツ種目で動作や運動を考えていく基礎を 与えています。最近では「Why」の面だけでなく、 「How to」の面にも関心が広がり、「コーチング化学」 やスポーツ工学」との関連も深まってきています

自然法則

人類が飛ぶという機能を手に入れようとしたとき、 飛ぶことの達人である鳥の運動を真似し、羽 ばたくことで飛ぼうとしました。達人を真似をする という戦略は、あらゆる領域の学習でよく 行われることであり、学習の基本戦略の一つで すが、それが常にうまくいくとは限りません。 飛ぶという機能の場合、実際に多くのひとが さまざまな羽や板を使って飛ぼうとしましたが すべて徒労に終わったのです。 そして、そのとぶという機能を見事に手に入れた のはライト兄弟でした。彼らは、鳥たちの飛ぶとい う行偽の背後にある、空気の流れや気体の性質 を丹念に調べ、その自然法則性を分析、把握する ことによって、初めて飛行機という形で飛ぶという 機能を手に入れました。そこで得られた知識や自 然法則は、鳥や蝶の飛ぶという機能の理解を深 めることにもつながっています。 サッカーのコーチングにおいても、実際の現象の背後 に潜む自然法則性を把握、理解することは、動作 や技術の指導に行かせるだけでなく、新たな運動 や技術の習得、開発にも役立つことが多いの

ニュートンの3法則

イギリスの自然科学者アイザック・ニュートンによって 提唱された、物体の運動に関する基本法則は ①慣性の法則
②加速度の法則
③作用・反作用の法則 
 の三つから成り立って います。難しいそうなことですが、実はとても身近 なことなのです。


①慣性の法則
物体に力が働いていない場合、もしくは作用して いる複数の力が釣り合っている場合、物体は静 止または等速直線運動を続ける。簡単に言えば、 ボールを平らな場所で転がせばそのまま進もう とし、止まっていればそのまま動かないという ことです。

②加速度の法則;
物体に力を作用する場合、物体に加速度が生じ る力が釣り合っていないときつまり、何かの力が 加えられたとき、ボールをければ、それだけ力が 加えられるので、ボールの動きは変わります。 そして、加えられた力に比例する加速度が生じる 大きな力が加えられるほど、大きな加速が生まれ て速いボールになる、ということです。

③作用・反作用の法則;
物体に力(作用)を加えた時、大きさが等しく 方向が反対の力(反作用)を受ける。友達と腕 ずもうをしてみましょう、真っ直ぐ動かない状態の 時は、2人の手の力が等しいときです。 目には見えません、手で壁を押したときも、 同じように壁から同じ力が働いています。 これが作用・反作用の法則です。

キネマティックリンク

重さ450g(0.45kg)のサッカーボールを、速度30m/秒で蹴ることを考えて見ます。 そのボールのエネルギーは、約202ジュール。そのエネルギーを作り出すために必要な 足の筋肉量は81kgとなります。(※ボールと足の接触時間0.01秒、筋力1kgあたりのパワーを250ワットした場合。) 計算からは人間の下肢の重さをはるかに超える筋肉量が必要となります。では、それだけの筋肉を持たない我々は、どのようにして30m/秒のボールを蹴るための力を生み出しているのでしょうか。
人間の体において、多くの関節の動きを連携させタイミングよく動かせることでエネルギーの連鎖を活用して末端部分の速度を大きくすることができます。
これを「キネチックリンク」「鞭の運動」「殻竿の動き」と呼びます。このメカニズムにより、一つの関節の動きだけでは到達することの出来ない大きな速度とエネルギーをつくりだすことが可能となるのです。キックにおいては、骨盤の回転運動、膝関節の伸縮、股関節の屈伸、などをタイミングよく行うことで、蹴り足のスイング速度を効果的に大きくすることが出来ます。ここで注目すべきことは、スイング速度の大きさは、足関節が一番大きく、膝関節、股関節の順番で小さくなりますが、各関節トルク(回転力)は、股関節が一番大きく、膝関節、足関節の順で小さくなります。このことからも、キック動作が、大きな筋肉で大きなエネルギーを発現し、効果的に末端に伝えていく、全身運動であることが分かります。

ストレッチ・シュートニング・サイクル

人間の筋の収縮性の基本は、収縮速度は小さいときは、大きな力が出せますが、速度があがると、 小さな力しか出せません(短縮性筋収縮)。筋の長さが変わらず収縮した場合(伸張性筋収縮)の方が、 より大きな力を発揮することが出来ます
また、垂直跳びを行う場合、予め、膝や腰を曲げた状態からジャンプするより、立った姿勢から膝を曲げ、 反動を付けてジャンプした方が高く飛べます。これは、反動を付けることによって、一度引き伸ばされた筋や腱 (筋ー腱複合体)に弾性エネルギー(予備緊張、伸張反射、生化学的反応増強等の作用も考えられています) を蓄えることができ、それを活用しながら、筋収縮することによって大きなエネルギーを発揮することができるからです 。このように、筋ー腱複合体に弾性エネルギーを蓄えることによって、大きなパワーを発揮するサイクルをストレッチ・シュートニング・ サイクル(SSC)と呼び、キック動作やジャンプ動作をはじめ、様々な反動を活用する動作に利用されています。


※SSC ; ■予備緊張 (神経系)
              ■伸張反射 (神経系)
              ■増強作用 (生化学系)
              ■弾性要素 (力学系)


One Touch Combination Play  ★★★★

日本だけでなく世界中の育成指導者にぜひマスターしてもらいたいこのDVDのセッションは近代
サッカーに欠かせないトレーニングをステップBYステップで説明しています。2枚のDVDの中に約60
種類のドリルが入っています。DVD1ではまずキックの質、様々な状況のなかでのパス&コントロールワンタッチパス、パス&ゴー、 パス&スウィッチプレイ、スペースを作る、使う、ワンツー、ダイレクトパスの技術などゲームの中で選手が自然に このようなプレイができるようになるための工夫がされているトレーニングは、基本から始めてステップBYステップで時間をかけた近代サッカー 選手育成のためのトレーニング方法が理解できるDVDです。

DVD2ではコンビネーションプレイができるために身につけておきたい個人技術と、戦術は実際にグループでゴール前でやるトレーニングで、コンビネーション プレイの意識を高めます。結局サッカーはゴールを奪うスポーツなので相手をどう崩すか、どのタイミングでどのように動くかは大事なポイントです。 実際に皆さんはテレビ等で、海外サッカーをみている時にこのチームはこのような突破、ゴール前でこのようなしなやかなグループの動きで相手を完璧に 崩してこのようなゴールを奪うことがどうやってできているか、どうやってこういうプレイができるようになっているかを考えることがあると思います。 その答えはこのDVD2枚の中に入っています。また選手は計画的にステップBYステップのトレーニング方法で長い時間をかけて育てないといけません。 このDVD2枚の中にそのヒントがあります。紹介されているトレーニングDVDの中で一番お勧めできるこのDVD2枚をそのままマネしても結構ですし 紹介されているドリルを参考にして指導者独自のドリルを生み出すのもOKです。ただしあくまでもこのDVD2枚のプログラムを長期的に考えてください。例えば高校サッカーの場合、2年以内に(選手のレベルにもよりますが、技術レベルが高い選手達であれば6か月~1年間)計画的にこのプログラムをステップBYステップでこなすということは、高校1年生から始めて3年生になるまでこのコンセプトでトレーニングをすればその選手たちは全国高校サッカー選手権大会で美しいプレイ、簡単に相手ディフェンスを崩せるコンビネーションプレイの数々を披露できるでしょう。

ただし、このDVDのドリルをそのままこなすだけでなく、ドリルの中で選手の個人技術、戦術を向上させる仕組みはいくつかあります、ドリルをこなしながらこれらの要素をコーチングする必要があります、指導者のサッカー知識とどのようなサッカーを目指しているかによっても成功は左右されますのでご注意ください。

 

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ボールインパクト

速いボールを蹴るための要素の一つに、足関節の固定などで代表されるインパクト時の反発系数が上げられます。インステップキックでは、足関節を伸ばした状態で固定するのが良いとされています。インパクトときの反発係数を高めるもう一つの要因に、足関節のどの部分で蹴るがということが挙げられます。中足骨上部や楔状骨部の足根骨部でボールを蹴ることが反発係数を大きくすることが報告されており、ボール速度の増大につながります。

カーブキックの速度と回転数

現代サッカーでは、カーブキックによるフリーキックが非常に大きい得点チャンスとなっています。ボールにサイドスピンをかける場合、 ボールとシューズの摩擦(トラクション)が重要である、それと同時にインパクト面とそのスイング方向が鍵となります。 蹴り足のインパクト面の法線方向をフェイスベクトル、インパクト面のスイング運動方向をスイングヘクトルとすると、 それが同方向の場合、インサイドキックのようにボールを押し出すインパクトになり、サイドスピンは生まれないことになります。 フェイスベクトルとスイングベクトルにある角度(迎え角)が出来ると、それがボールをスピンさせる回転力(モメント)を生み出すことになります。

迎え角とボール速度との関係は迎え角が大きくなるにしたがってボール速度は小さくなっていきます。一方、迎え角とボール回転数との関係は、 迎え角が大きくなるに従って回転数は増大しますが、約70°を超えると急激に減少していきます。これは、迎え角70°まではボール回転数と ボール速度がトレードオフの関係にありますが、それを超えると伝達されるエネルギーそのものが急激に減少していると考えられます。

実際にフリーキック時におけるこの迎え角とボール回転数を見ると、個人差やばらつきはあるものの、迎え角の平均が 35.4 °(SD=8.3°)、回転数の平均が7.8rps(SD=2.1rpd)ていました。この約35°程度の迎え角は、ボール回転数が最大になる角度より 小さいと考えられ、ボール速度を重視したカーブキックを行っていたと推察されます。また、ゴール斜め横からフリーキックの場合、 ゴールのゴールのファーポストサイド(遠いゴール隅)とニアサイド(近いゴール隅)を狙う場合に分けられます。

この場合、ゴールや壁(並んだディフェンスプレイヤー)の位置関係から、カーブボールの軌跡を若干変える必要があります。 ストイコビッチ選手(元ユーゴスラビア代表選手)を対象したカーブキックの実験では、ファーサイドを狙った場合が7.4rps、 ネアサイドを狙った場合が9.3rpsとなっており、狙うサイドによってボール回転数をコントロールしていることをわかっています。

この微妙なボール回転数のコントロールも迎え角の調節で実現可能であり、同じようなキックフォームでボールにアプローチすることが 出来れば、ゴールキーパーがボールのコースを事前に読むことはきわめて難しくなるでしょう。

マグナス効果

回転するボール(反時計回り)の周りを空気が通過する際、回転方向と同一方に流れる側面の流体の速度は速く、 圧力は小さくなり、反対方向に流れる側面の流体の速度は遅く、圧力は大きくなります。その結果、圧力差により ボールは進行方向と垂直の力を受けて曲がります。

ぶれ球

ボールが空気中を進む際、向かい風はボール表面を這うように流れ、ボールの後ろ側で表面から流れていきます。 このボール後面の空気の流れを後流といいます。 ぶれだま、いわゆるゆれるボールは、野球のナックルボールと同様に、ほぼ無回転で飛んでいることがわかっています。 その原理は完全には解明されていないのですが、この後流れの乱れや振動が、ボールのゆれに影響していると考えられています。


出典;


■財団法人 日本サッカー協会 指導者育成
  資料
■浅井武「サッカーにおける動作の習熟プロセス」
  体育の化学第55巻
■浅井武・瀬尾和哉「フリーキックのサイエンス」
  パリティ2004


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