スポーツ心理学

個性の理解・対人・集団場面の心理

対人認知の傾向

対人認知の一般特徴として、以下のようなものが挙げられる。
ステレオタイプ的認知
ステレオタイプ的認知とは、ある種の固定観念や先入観に基づいて行われる認知のことである(文化圏で共通した認知傾向が存在する)。 例として下記のようなものがある。
①社会的カテゴリーによる認知;例えば、女性はやさしい、ある職業についている人の運動能力は低い)
②相貌(見た目)による認知;例えば、やせて背の高い人は知的である、太って丸顔の人は心が広い。
初期カテゴリーでの認知
よく知らない人や集団を認知する際、相手をまず何らかのカテゴリーに当てはめ(初期カテゴリー化)、その後、詳細な情報に目を向ける という傾向が見られる。例えば、対戦相手を強いと認知しそれからどのように強いのかに目が向く)
誤った関連付けによる認知
論理的に正しくない関連付けによって、ステレオタイプが形成されることがある。例えば、女性医師の誤診は多い(実際は女性医師が少な いので、誤診が目立つだけ。

ハロー効果

部分的な評価が全体的評価に及ばす過大な影響のことである。「光背効果」、後光効果」とも言う。具体的に言えば、人物を評価する際に望ましい(あるいは望ましくない)一面があると認知されると、他の全ての側面も望ましい(あるいは望ましくない)と判断してしまうことである。指導者が選手を理解しようとする際に、注意しなければならない社会心理的な現象である。



ピグマリオン効果

期待効果とも言う、ピグマリオン効果とはある種の期待や先入観を持って他者と相互作用を行うと、その人の行動が期待に沿ったものになる現象を指す。現実には、期待する側の意図が主に、あまり意識されていない非言語的な形で伝わることによって行動な変化が生じると考えられる。ポジティブな期待が伝わることは、教育場面ではむしろ望ましいことであると考えられるが、ネガティブな期待(例えば「うまくならないだろう」という期待)もまた、ピグマリオン効果を生み出す場合があるので指導者は注意すべきである。



集団は個人よりも優れているのが

Dunnette,MD. Campbell J & Jaastad K. が個人と集団(4人)でブレーンストーミング(15分)をして出てきたアイデアの数とその内容を比較した研究結果によると;質、量ともに個人での活動の方が集団よりも優れていたことが分かった。このことから、集団の中で個人の能力を発揮することの難しさがうかがわれる。

社会的手抜き現象

社会的手抜きとは個人で活用するときの努力量に比べて、集団で活動するときの努力量が低下する現象を指す(この現象を最初に発見した研究者の名前を採って「リンゲルマン効果」と呼ぶ。個人の合計が集団の成果とは必ずしも同じにならない例の一つである。この社会的手抜きは、タイミングが合わないことによる「調整のロス」と実際の手抜きである「努力の低下」に分けられる。

集団内での個人の行動に影響する要因

集団思考

集団思考場面で生じる現象に「集団極性化現象がある。これは、集団の平均的考えが中立から少しずれていると、集団討論により、より中立から離れた意見に向かっていくという現象である。平均的意見がやや安全なものであれば、より安全の方へと進み、平均がやや危険であれば、より危険・過激な方向へと結論が変化して行くことになる。このように集団討論は、必ずしも民主的、中立的な結論を導き出すとは限らず、チームに自主的な話し合いで何かを決めさせようとする際には注意しておく必要がある。

集団規範等による集団圧力

集団のメンバーには、集団規範にあった判断・行動をとるように、集団への同調を求める集団圧力がかかっている。その集団規範は、氷山の海面下部分のように目に見えないが大きな影響力を持ち、非常に重要な役割を果たしている場合が多い。集団をコントロールすべき立場の者は、このような目に見えない集団規範(集団圧力)の影響力を十分に認識しておくべきである。
例えば;
目に見える決まり;
職務内容、職階級制度、人事、待遇精度、権限や意思決定の形式。(集権的vs分権的)、仕事上の規則や手順等
状態によって見えかくれする決まり;前例、慣行、不文律
目に見えない決まり;組織内で適切とされる考え方や行動の暗黙のルール、あたりまえすぎていちいち意識されることのない組織内の常識、暗黙の思い込み、信じ込み、役割期待、対人関係、努力関係

リーダーシップ

リーダーシップとは、集団がその目標を達成しようとする際に、リーダーがそのほかの集団メンバーやその活動に影響を及ばす過程のことである。かっては、どのような人がリーダーにふさわしいかという「特性論」的な研究が盛んに行われていたが、現在ではどのようなリーダーシップ行動が望ましい集団行動を生み出すのかという「機能論」、あるいはリーダーと状況の関係で望ましいリーダーシップ行動が決まるという「現状論」によって理解しようとする立場が主流となっている。
いくつかのリーダーシップ機能論では、リーダーシップの2大機能として、「目標達成に関連する機能」と集団の維持に関連する機能」を挙げている。
目標達成機能;集団目標の明確化、計画・方法の具体化、課題の遂行のためのメンバーの動機付け、結果の評価など、目標の追求と作業の実現に関する機能を指す。
集団維持機能;メンバーの意見や不満への傾聴、メンバー間のコミュニケーションや人間関係の維持、集団の魅力や士気(モラル:集団内部にみなぎる心理的雰囲気)の向上など、集団のまとまりを形成・維持することに関する機能を指す。

リーダーシップSL理論

SL(situational leadership)
メンバーの成熟度によって適切なリーダーの行動が異なるという理論であり、リーダーシップ現状の一つである。ライフサイクル理論とも呼ばれる。
リーダーの行動は、支持的行動と支援的行動の高低によって、大きく4スタイル;
指示型、コーチ型、支援型、委任型に分類されており、メンバーの成熟度が高まるにつれて、指示型、コーチ型から、支援型、委任型へとリーダーシップ・スタイルを変えていくことが望ましいと考えられている。
SL理論による望ましいリーダーシップ・スタイル
スポーツ集団に適用されたSL理論では、選手の成熟度(技術レベルおよび経験)に応じて、望ましいリーダーシップ・スタイルが異なることをうたっている。概観するとし初心者、中級者、上級者、安定したベテランに対しては、それぞれ指示型、コーチ型、支援型、委任型のリーダーシップ・スタイルによる指導が望ましいと考えられている。(吉田富ニ雄の文献)


選手の成熟度の段 階
能力/意欲 リーダーシップ
スタイル
指示的行動/
支援的行動
1- 熱心な初心者 低/高 指示型 多い/少
2- 迷える中級者 中/低 コーチ型 多い/多い
3- 波のある上級者 高/不安定 支援型 少/多い
4- 安定したベテラン 高/高 委任型 少/少

競技場面の心理 (1)モチベーション

やる気の影響

選手が練習や試合場面でやる気になっているかどうかは、指導者の成果に大きな影響を与える。このやる気は動機付けとして扱われている。やる気のない選手をいかにやる気にさせるかといった問題を解決する上で、やる気とは何かを理解することはまずもって重要である。


試合や練習中、指導者がよく言う言葉の例;

  • もっとやる気を出せ!
  • お前たちやる気があるのか!
  • やる気のないやつは帰れ!

しかし;

  • 指導者は、選手たちがなぜやる気がないのか理解しているだろうか?
  • やる気のなさは選手たちの問題だろうか?

実際に選手は、どのような時にやる気が出て、どのような時にやる気が出ないのかについて、インタービューの中で選手が触れた内容を示した。
選手のやる気が出る時は、やろうとしていることに自分なりの意味を感じていることと、やろうとしていることが出来そうだという気持ちになるきっかけがあることが、主な要因として挙げられる。 また,
選手のやる気が出ないときは、逆にやろうとしていることの意味を理解していないこと、やろうとしていることをやれそうもないと感じるきっかけがあることが、主な要因として挙げられる。


 やる気が出るとき  やる気が出ないとき
それ自体が面白い  面白くない
目標がある  目標がない 
やれる自信がある  不安・自信がない 
過去の悔しさがある  疲れている、怪我がある 
上達が実感できる  上達しない 
挑戦する期待が強い  努力が評価されない 
報酬への期待がある  罰への恐怖がある 
人間関係がよい  人間関係が悪い 

やる気とは

G.H.Sageは動機付けを「その人がやろうとする努力の方向と強度である」と定義している。つまり強度とは、あることをやろうとするエネルギーが強いほど、やる気のある人であり、行動が起こりやすく、また、行動自体も活動的になるという視点である。しかし、この強度の視点だけでは、人の動機付けについて十分に理解することはできない。もう一つの要素である方向性とは「何のために」、「何を」という行動の目的や内容の視点である。いわば、強度は動機付けの量的な側面を、方向性は動機付けの質的な側面を説明している。


やる気を理解する視点とは
動機付け現象を理解する上では、人間を個人に閉じた存在としてではなく、他者や周りの環境との相互作用の中である存在としてとらえることが大前提となる。従って、やる気の理解は選手個人、あるいは選手を取り巻く状況だけに焦点を当てるのではなく、両者の総合作用の視点として考えることが必要である。

人を「思い、感じ、考える主体」であり、「環境と相互作用する主体」ととらえることが、選手理解の前提となる。従って、やる気は個人や状況だけの問題ではなく、個人と状況の相互作用の問題として考える必要がある。

スポーツの動機付けモデル Weiss&Chaumeton

人間の行動は複雑階層構造をなしており、それぞれに固有の内容や意味、文脈が背後にあることを表している。まず、その選手が「何のためにサッカーするのか」は、サッカー自体を楽しみたいのか、あるいは勝つことや認められたいのかなどによって異なる。(動機付けの方向性)
そうした方向性をもった選手がどの程度難しい課題に挑戦していくかは、個々の選手の動機付けの強度によっても異なる。(志向性と課題の難度)
練習や試合でのフィードバックや結果の認知から、自分がどの程度達成できたかが評価される。
(達成評価)

その評価が高い場合、うまくできそうだという見通し(できる予感と実感)がうまれ、うれしさを感じ(情動)活動的な結果(やる気になった行動)として現れる。
こうした一連の流れに、個人の成熟度等(状況の要因)が影響を与えている。



我慢することもやる気を高める;
フロー(夢中になる状態)理論
やる気を育てるためには、目標を達成するために欲求を我慢するという情動の自己規制も重要である(水野重史)
Csikszentmihalyiによれば、挑戦する度合いと自身の技能レベルとのバランスがとれたときに、夢中になって課題に没頭する状態が起こる。この状態が「フロー」
(flow)と呼ばれている。つまり、技能水準の向上にあわせて、すぐにはできない、より困難の課題に我慢して頑張った挑戦する機会を与えることが夢中で没頭する状態を生むと考えられる。
下記の図では縦軸が挑戦の度合いで上に行くほど高いことを示している。横軸は、技能の度合いである。右に行くほど技能の水準が高いことを示している。挑戦する気持ちは高いが、技能水準が低い場合は不安が強くなる。逆に、技能レベルは高いが、挑戦する気持ちが低い時は退屈する。このようにやる気を高める一つの考え方として、選手の技能レベルと挑戦の度合いのバランスをとることが考えられる。すなわち、選手の技能レベルよりもすこしレベルの高い挑戦的な課題を与えることで不安や退屈な状態を回避しフローの状態に近づけることが可能となる。



アンダーマインド効果

報酬はやる気をなくさせる
■もともと興味を持っていた活動に対して、そとから報酬を与えられると、内発的動機付けが低下する。
■金銭的報酬においてのみ起こり、褒めるといった言語的報酬では起こらない。
■内発的動機付けを低下させるのは、報酬そのものではなく、報酬に対する期待である。

上達の段階によって異なるやる気;

導入期;
自分は周りの大切な人から受け入れられているという気持ちづくり(他者からの受容間)
できたという快感づくり(有能感)
これをやってみようという気持ちづくり(自己決定感)
専門期;
上達する喜びづくり(達成)
少し難しいことに挑戦しようという気持ちづくり(挑戦)
いろいろなことに興味を持つ気持ち作り(好奇心)
■発展期

自分なりの工夫をする気持ちづくり(創造性)
犠牲を払ってもサッカーに打ち込む気持ちづくり(専心性)
サッカー選手としての自分らしさづくり(自己像)

課題の魅力がやる気に影響を与える

サッカーの場面で考えれば、練習メニューの作り方によって、選手のやる気が影響されるため練習課題をいかに魅力的につくるかといった点も、指導者は考慮することが重要である。与えられた課題の自律性、多様性、完結性、重要性などがやる気に影響を与える点を明らかにしている。
自律性;任されたことに対しては責任感や満足感がたかまる
多様性;自分で工夫したり新しく考え出したりできると有意義感が高まる。
完結性;今やっている練習が最終的に試合のどの場面で生きるのかにtづながる(理解する)と有意義感が高まる。
重要性;今やっている練習が非常に重要なものであると認識されると有意義感が高まる。

できる予感と実感(自己効力感)を高めることがやる気を高める
一つのポイント

自己効力感;課題に直面した時に自分の力でうまく解決できるかどうかという能力についての自信や信念である自己効力感という概念でやる気を説明している。Banduraは結果期待と効力期待の組み合わせが人間の感情や認知、そして行動に大きな影響を及ぼすことを明らかにしている。結果期待とは、自分がある行動をしたときにどのような結果が得られるかについての期待えお指す。また、効力期待は、自分がどのぐらいうまくやれるかについての期待を指す。自己効力感は、この効力期待の自己認知を指す。この自己効力感は人の動機付けを大きく規定する可能性を持つ。例えば;毎日サッカーの練習をすればいい選手になれる」というように、結果にたいする期待を高く持っていたとしても、「毎日練習なんてとてもできない」という失望感を感じてしまうとやる気をうしなってしまう。
サッカーの練習は毎日やりぬく自身がある」、「そうすれば上手になってよい選手になれる」というように、効力にたいする期待と、結果にたいする期待の両方を高く持って入ると、選手はサッカーの練習に対してより積極的に動機付けられる。
効力予期;どのぐらいうまくやれるかについての期待
結果予期;どのような結果になるかについての期待

自己効力感の形成に影響を及ぼす要因

①成功体験;直接自分で体験して、うまくできた成功体験
②代理経験;友達などの活動を通して自分の成果を分析し、判断や期待を生む。
③言語的説得;「うまくできるよ」といった激励や賞賛
④生理的状況;「あがっていない」といった自分の覚醒状況の肯定的な評価

「これらの自己効力の形成に影響を及ぼす要因がやる気を満ちた行動をおこす」

自己効力の3つの次元

自己効力は高い低いだけでなく水準、強さ、一般性の3つの次元から考えることが必要といわれている(Bendura)
■水準とは;どれぐらい困難な課題まで克服できるかという自己効力のレベルの程度を示している。
強さとは;どれぐらいでできそうかという自身や信念の強さをいう。
一般性とは;文脈に依存して生じる意欲を他の文脈に転移できる可能性を示している。
こうした3つの次元によって選手の自己効力をよる詳細にとらえることができる。

やる気を高めるほうさく

選手のやる気のなさは、選手の責任だけではなく、練習が魅力的でないことに起因することも多い。KellerのARCSモデルを参考に選手のやる気を高める練習づくりのヒントをいくつか挙げよう。
まず、第一に注意を引くこと。練習の組み立てが重要である。具体的には、課題を見たときにやってみたいと思えるようなものにすることや、素朴な疑問を投げかけ、それを探求するような進め方、説明を短くする、そして練習の全体像が分かるようにするなどが挙げられる。
第二に、関連性を高めることが重要である。具体的には、身近で具体的な例を用いる、新たな課題は比喩や例え話で表現する、練習で浮かんだ成果がどこで生かせるのかを説明する、チャレンジ精神をくすぐるような課題設定を工夫する、
選手が自分の得意なやりやすい方法でやれるように選択の幅を設ける、自分のペースで工夫してやれるようにするなどが挙げられる。
第三に自身を高めることが重要である。具体的には、課題の課題のゴールを明示し、どこまでできたかを頻度にチェックし、より挑戦的な課題にチャレンジさせるなどが挙げられる。
第四に、満足感を高めることが重要である。具体的には、努力の結果、何か身についたかを確認する、目標に到達した対象者が自分に誇りを持ち、素直に喜べるようなかかわり(コメント等)をする、目標と課題の整合性を高めて一貫性を保つなどか挙げられる。
①注意;(Attention);面白そうだ
■知覚的喚起、注意を引く
■探究心の喚起、好奇心を刺激する
■変化性、変化をもたせる
②関連性(Relevance);自分でやりたい
■親しみやすさ、身近で具体的な題材を用いる
■目的志向性、目標を理解し達成に向けて挑戦する
■動機との一致、自分ペースで楽しんでやる
③自身(Confidence);できそうだ
■学習要求、何ができたらゴールか具体的に示す
■成功の機会、小さな成功を積み重ねる
■自己コントロール、自分で判断して決める
④満足感(Satisfaction)、やってよかった
■努力の結果、努力の成果を確かめる
■成功感、できたことを素直に喜べるようなかかわり
■公平さ、一貫性を持つ


競技場面の心理 (2)覚醒・不安

覚醒水準、不安、あがり

実力があっても試合で力が出せないことは多々あるが、その原因の多くは、心理的な問題であると考えられる。この「もっているはずの力の発揮に影響する心理的要因としては、これまで覚醒水準、あがり、緊張、不安、ストレス、プレッシャー、興奮、活性化(アクティベーション)、リラックス、落ち着きなどといったものがとり上げられてきている。これらは、お互いに類似した概念であるので、ここではスポーツ心理学領域でよく用いられている「覚醒水準(Arousal level)」あるいは「不安(Anxiety)」に焦点を当ててパフォーマンス発揮の問題を解説する。 一般に覚醒水準(目覚めている程度)とスポーツパフォーマンスの関係は「逆U字関係」にあると考えられている。すなわち、覚醒水準は、低すぎても高すぎてもパフォーマンスは悪くなり、中程度の時に、最もパフォーマンスが良くなる。この最もパフォーマンスが高くなる際の覚醒水準を「最適水準」(Optimal Level)と読んでいる。

逆U字関係の概要

覚醒水準の程度(心理状態)と意識、パフォーマンスの善しあし(行動の効率)および脳波との関係は、下記の図のとおりである。パフォーマンスが悪い状態には、覚醒水準の低過ぎ(心身が目覚めていない)と高過ぎ(過緊張)の2種類があり、また、パフォーマンスがよい状態にも、リラクスした覚醒(自由な発想)と適度な覚醒(適切な選択)の2種類があることがうかがわれる。


覚醒水準  意識  パフォーマンス   特徴的な脳波
 低 意識と無意識の間
ぼーっとした状態
悪い
遅延反応
タイミングの喪失
 θ波
 中 自由な発想
集中していない感じ
良い
スムーズな遂行
創造的思考
 α波
 中 適切な選択
集中している感覚
良い
的確な判断
統制された動き 
 β波
 高 混乱、
過剰な思考
悪い
尚早反応
コントロールの喪失 
 脱同期化

競技レベルと逆U字関係

逆U字関係の形や最適覚醒水準は、競技レベルや遂行課題によって異なる。一般に、上達して競技レベルが上がると最適覚醒水準は上昇する傾向にある(つまり、緊張気味の方が良い)。また、課題が難しい場合の最適覚醒水準は低く、課題がやさしい場合は高いという傾向もある。
なお、最適覚醒水準は個人によって異なると考えられる。

不安の多次元の理論

不安は身体が熱くなる、ドキドキする、手に汗をかく、といった身体に生じる「身体的不安」と、嫌なことが起こりそうな気がする、負けるのではないかと思う、といったような頭の中や思考に生じる「認知的不安」に分類される。身体的不安とスポーツパフォーマンスは逆U字関係にあるが、認知的不安は、それが増加すればするほどパフォーマンスは低下すると考えられている。従ってパフォーマンス向上のためには、できるだけ認知的不安を低下させることが重要となる。

覚醒と不安についてのポイント
最適心理状態に個人差
最適な心理状態は個人によって異なり、パフォーマンスレベルによって異なる。
サイキアップやリラクセーションは、心理状態に応じて行うべき;
やみくもに、サイキアップ(覚醒水準を上げる)やリラクセーション(覚醒水準を上げる)をすればよいというものではない。
パーフォーマンス発揮とは、持っている力をいかに効率よく出すかである
心理状態がどのようなものであれ、持って入る力以上の何かが出るわけでもない
■身体的不安よりも認知的不安の方が、パーフォーマンスに影響しやすい
身体的不安よりも認知的不安の方が、パフォーマンスに影響しやすいことを認識しておくべきである。
■認知的不安は、熟達(自信)により、低下させることが可能

認知的不安は、物事をどのようにとらえるかという「考え方」に影響されるので、熱達(自信)により低下させることができると考えられる。


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